リーダーのための「スクラムガイド」手引きについて
スクラムガイドでは、スクラムの概念、要素、やり方についてのガイドを提供しています。ガイドでも書かれているようにガイドにあるやり方などを部分的に組織に取り入れることも可能です。すなわち部分的にもとても参考になります。しかしながら、部分的に取り入れた場合は、スクラムと呼ぶものではないわけです。『リーダーのための「スクラムガイド」手引き』は、リーダー、マネジメントがスクラムガイドを読み解く上でのヒントや、リーダー、マネジメントが理解すべきスクラム成功へのコツに言及しているガイドです。
スクラムガイドは、複雑な問題に対応するフレームワークのルールとして浸透していますが、リーダーシップの役目を担うステークホルダーの一人としてどのように支援し、役目を果たすのかは、キャッチアップが難しい面があります。そこで、「Scrum Guide Companion for Leaders」では、文字通りスクラムガイドをリーダー層の理解促進と、スクラムチームの支援を的確に行えるように導く役目を果たしています。
スクラムチームのみなさんは、組織のリーダーにより密で深い関わりを持ってもらい、支援してもらえるようにスクラムガイドとともにこの手引きを渡してみてください。そして、双方で十分に意見交換をして、より価値あるプロダクト(問題解決)に繋げてください。
リーダー層のみなさんは、スクラムをより深く理解し、従来との差異、従来ではなし得なかったことを成し遂げようとしているスクラムチームへのより一層の支援に活かしてください。
要約
本ガイドでは、リーダー、マネジメントに対して以下を解説しています:
- リーダー、マネジメントにとってのスクラムの意義とはなにか
- スクラムが機能するために必要となる環境づくりとは
- リーダー、マネジメントが、スクラムチーム、スクラムの作成物、スクラムのイベントを支援する方法
リーダー、マネジメントにとってのスクラムの意義は以下の要点があります:
- 経験主義
- 自己管理
- 継続的改善
リーダー、マネジメントにとって悩みとなる事柄について記載されています:
- どのような作業や仕事に集中すべきか
- プロダクトや業務の問題のオーナーシップを担うべきは誰か(プロダクトオーナー)
- チームの構成はどうすべきか
- 人事的な観点での組織構成、人員、ガバナンス、評価をどうすべきか
- ステークホルダーをどうマネージすべきか
- 開かれて失敗を次に活かすフィードバックの文化をどう築くか
合わせて読んでいただきたいガイド
スクラムの導入・実践支援
サーバントワークスでは、事業会社をはじめとした不確実で複雑な事業とプロダクト開発を行なっている企業に向けたアジャイル、スクラム、エビデンスベースドマネジメントのご支援ならびに研修を承っております。
アジャイル/スクラム伴走支援
スクラム研修
支援サービス
ホワイトペーパーを読んだ上で、「より詳しく理解したい」、「実践の中で身につけたい」といったご要望から、アジャイルコーチ(アジャイルストラテジスト)としての伴走支援、クイックスタートできる研修トレーニングのご要望を多くいただきます。有用だと思われるようでしたら、お気軽にご連絡ください。
翻訳者
長沢智治
2000年より開発プロセス改善コンサルタントやエバンジェリストとして活動しており、イベントでの基調講演を担当したり、書籍の執筆・監訳や記事の翻訳なども精力的に実施しています。DASA (DevOps Agile Skills Association) のアンバサダーであり認定講師でもあります。
長沢智治は、いくつもの Scrum.org 認定資格を取得しています。アジャイルリーダーシップの認定資格である PAL-EBM、PAL I は、組織的なアジャイル変革や、プロダクト戦略、ポートフォリオ戦略、ステークホルダーマネジメントなどの知見が認められました。その他、スクラムのスケーリング(SPS)、スクラムでのカンバンの活用(PSK I)、プロダクトオーナーやスクラムマスター(PSPO II, I, PSM II, I)の知見を認められています。また、DASA認定のアンバサダーであり、DASA認定資格試験の認定トレーナーでもあります。