はじめに
監訳をさせていただいた『今すぐ実践!カンバンによるアジャイルプロジェクトマネジメント』(日経BP社)には、第1章で、経営陣の同意を得るための提案書が提示されています。また、各章にて、WIP制限の算出方法や、チームのサイズの算出、完了予定日の算出、タスクやバグの集計と改善を称えるための Excel シートについて言及されています。
本書では、ダウンロードサイトも提示されており、原書版の英語の提案書と Excel シートを入手することが可能です。
今回、日経BP社さんと相談し、このダウンロード可能なファイル類を長沢が翻訳し、公開しました。もちろん、原書著者の Eric からは、このドキュメント類に対して長沢による翻訳や利用について一任されています。
WIP 制限の算出方法
カンバンでは、各ステップの WIP (仕掛かり作業) を直接制限することで混乱を抑制し、プロジェクト管理をやりやすくすることができます。従って、WIP の制限の値を算出することはとても大切な第一歩となります。算出シートを使うと、シートに必要項目を入力することで WIP 制限の最初の目安を算出することができます。
これを見れば一目瞭然ですが、最初の目安を算出するのに必要な情報は、「各ステップの1人あたりのひと月(週でも日でも単位を揃えておければOK)の平均作業量」と「ボトルネックとなっているステップのメンバー数」だけであることがわかります。
他にもいろいろな算出や統計データの収集ができるシートが格納されています。
弊社で提供している「カンバン研修」では、WIP制限の意義や目的、設定方針などさまざまな観点で学習いただけます。
ダウンロードはこちらから
日経BP社の本書のページからダウンロードいただけます。
カンバンの研修を実施しています。お気軽にお声がけください。
カンバンガイド
カンバンガイドを翻訳しました。概念から実践的なコンテンツまで豊富ですので、ぜひご覧ください。
本記事の執筆者:
長沢 智治 – アジャイルストラテジスト
サーバントワークス株式会社 代表取締役。Helpfeel Inc. アドバイザリーボード。DASA アンバサダー/認定トレーナー。
『More Effective Agile』、『Adaptive Code』、『今すぐ実践!カンバンによるアジャイルプロジェクトマネジメント』、『アジャイルソフトウェアエンジアリング』など監訳書多数。『Keynoteで魅せる「伝わる」プレゼンテーションテクニック』著者。
Regional Scrum Gathering Tokyo 2017, DevOpsDays Tokyo 2017, Developers Summit 2013 summer 基調講演。スクー講師。