チームとワークグループの違い
5月にスクーで『チーム開発入門』にて、7月に Agile Japan チームとワークグループの戦い方の違いについてお話しして以来、いろいろな業種職種の方とチームとグループについてお話ししています。
チームは、共通の目的を持っていてやり方を共有でき、フォローしあえる。いわゆる自己組織化されていることが求められるととらえます。チーム外からの支援も必要かもしれませんが、最終的には、チームで多能になる必要があるでしょう。
ワークグループ(集団)は、目的もやり方も異なっていても集団です。目的が一致していてやり方が違うのも集団。目的が一致していなくてもやり方だけは同じにしなければならないのも集団。ワークグループの成果は、そのワークグループをコントロールしている人の裁量や、グループにいる個々の能力を超えることはほとんど見込めないでしょう。その代わり、その範囲内であればある程度ブレなく見込めるのかもしれません。
チームは、個々の能力以上の成果を見込むこともできるでしょう。そのためにチームは、繰り返し、持続可能なアプローチを取り学んでいくことが必要だし、それによって精度を高め、チームとして能力を発揮できるようにしていくことでしょう。
ワークグループは団結できるのか
アベンジャーズ – エイジ・オブ・ウルトロン – にて、スタークが「宇宙からの侵略者とまた対峙した時どう闘うんだ」と訊いた時にロジャースが「団結だ」(Together) と応えています。
団結するには、共有の目的が必要なはずです。やり方はどうでしょうか?同じやり方、役割を分けてそれぞれの能力を生かしたやり方どちらも可能な気がします。
例えば、ハルクやソーは戦闘力で戦えますが、ブラック・ウィドウは戦いだけではなく、情報戦もできます。どちらを選択するかは目的と状況によるところでしょう。
でも、そこにはリーダーが必要になってきますね。それもおそらくとても経験があり、強烈なリーダーシップを発揮できる指揮官クラスです。または、同じ修羅場をくぐってきたキャプテンのような存在ですね。
そう考えるとワークグループも団結することもできそうです。
でもそれは、ワークグループなのでしょうか。ひょっとしたらそれってチームなのでは?
今回はこの辺で。
// ワークグループのカギを握る要素に人数も関係していそうですよね。その辺はまた今後機会があったら。
関連する記事も合わせてご覧ください:
本記事の執筆者:
長沢 智治 – アジャイルストラテジスト
サーバントワークス株式会社 代表取締役。Helpfeel Inc. アドバイザリーボード。DASA アンバサダー/認定トレーナー。
『More Effective Agile』、『Adaptive Code』、『今すぐ実践!カンバンによるアジャイルプロジェクトマネジメント』、『アジャイルソフトウェアエンジアリング』など監訳書多数。『Keynoteで魅せる「伝わる」プレゼンテーションテクニック』著者。
Regional Scrum Gathering Tokyo 2017, DevOpsDays Tokyo 2017, Developers Summit 2013 summer 基調講演。スクー講師。